
甲状腺機能低下症と薄毛
作成日:2013/05/06
更新日:2018/10/14
甲線状機能低下症による脱毛症
甲線状ホルモンは髪の毛の成長を促進させる働きがあることで知られています。
この甲状腺ホルモンが少なくなる様な状態である病気を甲線状機能低下症(橋本病)と呼びますが、橋本病になった場合は、毛周期が乱れてしまいます。
毛周期の中でも一番長いサイクルであり髪の毛の量を維持するための重要な成長期の期間が、短縮されてしまう事で脱毛症状を引き起こします。甲線状肥大症時や甲線状がんなどの甲線状摘出手術後の甲線状ホルモン低下状態などでも、脱毛が起こるとされています。
対策は、適切な甲線状ホルモンの投与です。
これらは、AGA(男性型脱毛症)とは関係のない脱毛症状ですので対応している医療機関の医師に相談しましょう。
その他の脱毛症
脱毛症には、これら以外にもさまざまな脱毛症があります。どのような脱毛症があるのか簡単に紹介します。
感染症による脱毛
真菌、ブドウ球菌、ヘルペスウイルスなどの感染により脱毛が生じることがあります。初期の症状は、頭部湿疹に似た「赤み、かゆみ」ですが長期に長引くようであれば皮膚科に相談に行きましょう。
たいていの場合、抗生物質を処方してくれますので内服することで脱毛を予防できます。また、ハンセン病によっても脱毛が引き起こされる場合もあります。ちなみにハンセン病は、現在ほとんど克服されている病気です。
抗がん剤による脱毛
抗がん剤によって脱毛が起こってしまうことはよく知られている事実です。
抗がん剤には、がん細胞の細胞分裂を抑制する作用があります。しかし、その副作用も強力です。副作用の一つに上げられるのが脱毛症です。内毛根鞘細胞の分裂を抑制し、ヘアサイクルを乱すことによって脱毛を引き起こしてしまいます。
それ以外にも、ビタミンAや脳梗塞や心筋梗塞の予防薬である抗凝固剤のの投与でも脱毛を引き起こすことがわかっています。これらの副作用は、投与を中止することで副作用も収まります。
しかし、生命と髪の毛のどっちを選択するのかという問題ですので、やはり生命を優先するという方が多いのではないでしょうか?
というよりも髪の毛よりも命のほうが大事でしょう。